日本人の長寿の秘訣がわかる日本の介護施設
日本人の長寿の秘訣がわかる日本の介護施設
コミュニケーション能力と忍耐力:日本の仕事文化が私に与えた影響
オイベック デフコノフ
(1999年生まれ、フェルガナ州出身)
2018年 産業技能カレッジを卒業(フェルガナ)
2019年 民間送出機関で日本語教育(フェルガナ)
2020年 来日→講習→技能実習(北海道、札幌市)
2023年 特定技能試験合格→介護施設に転職(東京)
日本就労のきっかけ
義務教育を終えたばかりで仕事をしていなかったときに、偶然ラジオで日本就労について耳にしたことがきっかけです。ラジオで聞いたフェルガナの送出機関に連絡し、日本で働くことに興味があると伝えました。面接では日本での就労目的やワード、エクセルのスキル、日本料理で好きな料理などについて聞かれ、合格後、送出費用として全額15,000,000スムを支払いました。
日本への渡航と業務内容
コロナ禍の影響で、日本に来るまで約1年かかり、2020年12月にようやく渡航しました。私は技能実習生として日本北部の北海道で働くことになり、到着後、1ヶ月間の研修を受講しました。その後、職場に配属され、先輩方に教わりながら徐々に仕事を覚えていきました。
毎日の仕事の始まりは、前のシフトの方が書いた「申送り事項」を確認することです。北海道の職場では口頭で伝達されていましたが、東京ではすべての情報がコンピュータで管理されています。申送り事項には、以下の情報が主に記載されます:
どんな薬を飲んでいるか
食事の摂取量(残した場合はその量を報告)
水分補給の状況(1日に何回水を飲んだか)
午前と午後のおやつに何を食べたか
医者のアドバイスを守っているか(守っていない場合は改めて説明)
面会や病院訪問の予約
一人ひとりの状況がこのように細かくモニターされています。まだ経験はありませんが、患者さんが転んでしまった場合などの事故が発生した際には、「事故報告書」を書かなければなりません。
介護施設で働くことで、日本人の長寿の秘訣が少し理解できたような気がします。職場では時々愚痴も聞くことがありますが、介護の仕事はストレスに強い人に向いていると思います。日本語能力が高い人はお年寄りともすぐに仲良くなれ、仕事もスムーズに進められるでしょう。
収入と支出
収入:220,000円(特定技能) | |
手取り給与 | 220,000円 |
◎税金、社会保険などを引いたあとの金額 | |
支出:40,000円 | |
◎食費:25,000円 ◎雑費と娯楽費:15,000円 | 40,000円 |
差額:180,000円 | |
◎毎月1,000ドルぐらい親へ仕送り、残りは自分で貯金。 |
☆特定技能に上がってから6ヶ月に一度210,000円のボーナスもあります。
☆技能実習生の時はボーナス6ヶ月に一度15,000円だけでした。
キャリアアップを目指して北海道から東京へ
北海道で3年間勤務しました。以前から東京でも働いてみたいと思っていたため、技能実習3号が終わり、特定技能に上がるタイミングで職場を東京に変更しました。3年間しっかりと仕事をこなし、日本語力を磨いていれば、特定技能へとレベルアップすることは可能です。
北海道は住みやすく、自然が豊かな場所で、私にとってまるで教科書のような街でした。人々もとても優しかったです。東京は世界中から様々な人たちが集まる大都市で、ウズベキスタン人も多く住んでいます。最近ではいろいろなイベントに参加し、ネットワークを広げようとしていますが、東京の人々は比較的冷たいと感じます。
日本の会社で学んだこと
日本での仕事を通じて、主に3つのことを学びました:
ほうれんそう(報告・連絡・相談) - チーム内での密な情報交換の重要性。
規律 - 決められたことを、決められた時間内に実施すること。
サボらない - 誰も見ていなくても、しっかりと責任を果たすこと。
これらは私が日本で働いて学んだことの一部であり、今後さらにスキルを伸ばしていきたいと考えています。
将来の予定とこれから日本に来るウズベキスタン人に対してメッセージ
現在の職業を続ける中で、次のステップとして考えられるのは介護福祉士です。介護福祉士になると、在留期限がなくなり、家族滞在も認められるようになり、さらなるキャリアアップが期待できます。ただし、ビザを取得するためには、3年間の実務経験や初任者研修、実務者研修の受講が必要です。私は技能実習生として3年間の実務経験をクリアしていますが、この分野で引き続き活躍するか、別のチャレンジをするか、今後の進路を考え中です。
これから介護職で活躍したいウズベキスタン人には、まず日本語をしっかり学ぶことをお勧めします。介護は様々な方々、特に高齢者を相手にする仕事なので、コミュニケーション能力が求められます。ここで磨いたスキルや経験は、日本のおもてなし文化にも通じる価値がありますし、ウズベキスタンに戻った際にも役に立つと信じています。ぜひ、自分の将来のキャリアプランに沿って、進路を選択して、頑張ってください。
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