自転車(じてんしゃ)は便利(べんり)!日本(にほん)の交通(こうつう)ルールと保険(ほけん)について解説(かいせつ)
自転車(じてんしゃ)は便利(べんり)!日本(にほん)の交通(こうつう)ルールと保険(ほけん)について解説(かいせつ)
日本(にほん)では自転車(じてんしゃ)に乗(の)る人(ひと)がたくさんいます。
仕事や留学で日本に来た外国人のみなさんも自転車で通勤・通学をすることが多いことでしょう。自転車のいろいろな交通ルールや防犯登録、保険について紹介します。
免許(めんきょ)が必要(ひつよう)な自転車(じてんしゃ)⁉
◆普通自転車(ふつうじてんしゃ)
一般的な自転車(長さ190㎝以内、幅60㎝以内)を「普通自転車」と呼びます。この記事では、主に普通自転車の交通ルールについて説明します。普通自転車に乗るには、運転免許はいりません。
◆電動(でんどう)アシスト自転車(じてんしゃ)と電動自転車(でんどうじてんしゃ)の違(ちが)い
・電動(でんどう)アシスト自転車(じてんしゃ)には免許(めんきょ)がいりません
「電動アシスト自転車」は普通自転車に含まれるので、運転免許は必要ありません。これは電動モーターが走行を補助(アシスト)する自転車で、こぎ始めや上り坂でも楽にこぐことができます。略して「電動自転車」と呼ばれることも多いですが、本当の電動自転車とは違います。
・電動自転車(でんどうじてんしゃ)には免許(めんきょ)が必要(ひつよう)
本当の「電動自転車」は、原動機(本格的なモーター)によって、ペダルをこがなくても自動で走り続けられる自転車です。正式名は「ペダル付原動機付自転車」で、普通自転車ではなく、法律で原動機付自転車(原付バイク)と同じ分類です。電動自転車は電動アシスト自転車と違って、ペダルをこがなくても走り続けます。
電動自転車は「モペット」、「ペダルつき電動自転車」、「フル電動自転車」とも呼ばれています。これを運転するには、原付バイクを運転できる免許が必要です。ヘルメットも必ずかぶらなければなりません。
◆2人(ふたり)乗(の)りは原則(げんそく)禁止(きんし)
普通自転車では、原則として2人乗りは禁止です。しかし、一定の条件のもとで、まだ小学生になっていない子どもを2人まで同乗させることはできます。
◆乗(の)ってはいけない自転車(じてんしゃ)
・「ノーブレーキピスト自転車」と呼ばれている、ブレーキのない自転車は道路で運転してはいけません。これは競技などで使われる自転車です。
・前部にライトがついていない自転車やライトの明かりがつかない自転車も道路で運転してはいけません。自転車の後ろに反射板またはテールランプがついていない自転車も運転してはいけません。
自転車(じてんしゃ)を安全(あんぜん)に走(はし)らせよう!自転車(じてんしゃ)の大事(だいじ)な交通(こうつう)ルール
それでは、自転車で道路を走るときの基本的な交通ルールを紹介します。
◆車道(しゃどう)通行(つうこう)が原則(げんそく)
歩道と車道が分かれている道路では、原則として車道を通らなければなりません。
◆歩道(ほどう)を走(はし)れる場合(ばあい)もある
次の場合は、例外として歩道を走ることができます。
・道路標識などで自転車も走ってよいと表示されている場合
・運転する人が13歳より年下か70歳以上の場合
・運転する人に一定程度の身体障害がある場合
・普通自転車の通行の安全のためにやむを得ない場合
◆車道(しゃどう)では左(ひだり)はしを通行(つうこう)
自転車で車道を通るときは、自動車と同じで、道路の左側を走らなければなりません。道路の左はしに寄って走ってください。
◆路側帯(ろそくたい)
・自転車は車道の路側帯を走ることができます。ただし、路側帯を歩いている歩行者(歩く人)の妨げにならないよう注意しなければなりません。もちろん、路側帯の外側を走ることもできます。ただし、歩行者専用の路側帯は、自転車で走ってはいけません。歩行者専用の路側帯には白い線が2本ならんでいますので、白い線が2本ならんでいるときは注意しましょう。
・自転車で路側帯を走るときは、必ず道路左側の路側帯を走ってください。
◆車道(しゃどう)の自転車(じてんしゃ)レーン
自転車レーン(普通自転車専用通行帯)がある場所では、そのレーンを通らなければなりません。車道の自転車レーンで相互通行(すれ違いに通ること)はできませんので、道路左側の自転車レーンを通ってください。
◆歩道(ほどう)の自転車(じてんしゃ)レーン
歩道に自転車レーンがある場合、自転車レーンで相互通行できます。ただし、自転車レーンでも歩行者が優先です。歩行者の通行を妨げてはいけません。
◆歩道(ほどう)を走(はし)る場合(ばあい)の注意点(ちゅういてん)
・自転車で歩道を走る場合はどちらの向きに走ってもよいですが、歩道の中央よりも車道寄りの部分をすぐに止まれるようなスピードで走らなければなりません。
・歩道では自転車同士がすれ違いに通ることがきます。
・歩行者がいる場合は、いつでも止まれるスピードで走り、歩行者の通行を妨げそうになったら、止まったり、自転車を降りて、自転車を押して歩いたりしましょう。
・歩行者に道をあけてもらうために自転車を運転する人が歩道でベルを鳴らしてはいけません。危険を防止するためやむを得ないときなどだけベルを鳴らしましょう。
◆横断歩道(おうだんほどう)
・歩行者の通行を妨げるおそれのない場合は、自転車で横断歩道を渡ることができます。
・自転車横断帯(交差点の自転車専用のレーン)がある交差点では、必ずそこを通らなければなりません。横断歩道のとなりに自転車横断帯がある場合があります。
◆交差点(こうさてん)の渡(わた)り方(かた)
・「自動車用の信号機」と「歩行者・自転車専用信号機」がある場合:自転車で車道を走っているときも、歩道を走っているときも、どちらのときも、歩行者・自転車専用信号機に従ってください。
・「自動車用の信号機」と「歩行者用信号機」がある場合:自転車で車道を走っているときは自動車用信号機に、歩道を走っているときは歩行者用信号機に従ってください。
◆右折(うせつ)は二段階(にだんかい)で
自転車が交差点で右にまがるときは、どのような交差点でも、二段階右折をしなければなりません。まず、正面の信号に従って交差点をまっすぐ渡り、次に右に向きを変えて対面の信号に従って交差点を渡ってください。
安全(あんぜん)第一(だいいち)!ヘルメットをかぶるなど自転車(じてんしゃ)に乗(の)るときの注意点(ちゅういてん)
1.ヘルメットをかぶる
電動アシスト自転車を含めて普通自転車に乗るときにヘルメットをかぶらなくても、ペナルティーはありません。しかし、法律でヘルメットをかぶるよう努力することになっています。
自転車を運転していて事故で死亡する人のうち、約70%は頭のけがが原因です。
2.イヤホンを外(はず)す
もし、イヤホンで音楽などをききながら自転車を運転すると、周りの音が聞こえず、危険に気づくことができません。多くの自治体では、イヤホン・ヘッドホンを着けて運転することを禁止しています。5万円以下の罰金がある場合もあります。イヤホンをつけて自転車を運転することはやめましょう。
3.夜(よる)は明(あか)るい場所(ばしょ)でもライトをつける
夜、自転車で商店街など明るい場所を走る場合、ライトなしで走ることができると思いがちですが、違います。夜は、明るい場所を走る場合でもライトをつけなければなりません。
4.かさ、携帯電話(けいたいでんわ)
雨の日に片手でかさをさして片手で自転車を運転することは法律違反です。運転が不安定になりますし、かさで見える範囲がせまくなります。また、片手なのでブレーキもかかりにくくなります。
携帯電話で話しながら運転することや、運転しながら携帯電話の画面を見ることも法律違反です。携帯電話を使いたい場合は、自転車を止めましょう。
5.飲酒運転(いんしゅうんてん)は禁止(きんし)です
自動車やバイクと同じで、日本ではお酒を飲んだあとに自転車を運転することが法律で禁止されています。
防犯登録(ぼうはんとうろく)をし、かぎもかけましょう
◆防犯登録(ぼうはんとうろく)
自転車の防犯登録とは、その自転車が自分のものであることを証明するためのものです。防犯登録は法律で義務づけられています。インターネットで購入した場合や、友人から中古車をもらった場合、防犯登録をしないことがよくあります。ネットで買ったり他人から中古車をもらったりした場合、自転車店に行って新たに防犯登録をしてください。そのときに、あなたが買ったことなどを証明する書類が必要になりますので、くわしくは自転車店で聞くなどしてください。
防犯登録の登録料や有効期限の例
| 東京 | 大阪 |
登録料 | 660円 | 600円 |
有効期限 | 10年間 | 10年間 |
※登録料は非課税です。
※登録料や有効期限は都道府県によって異なります。
※出典(東京都):防犯登録とは | 一般社団法人 東京都自転車商防犯協力会 (bouhan-net.com)
出典(大阪府):自転車防犯登録にかかわる費用|大阪府自転車商防犯協会(bouhankun.com)
防犯登録にはさまざまなメリットがあります。
・自転車が盗まれたときは、警察で防犯登録番号をもとに探してもらいます。防犯登録していない自転車は見つかりにくいです。
・自転車に乗っていて警察官に止められ、職務質問を受けることもあります。そのとき、警察官は自転車の防犯登録番号をもとに自転車を持っている人を調べますので、盗まれた自転車の場合はすぐに分かります。そのため、自転車どろぼうは防犯登録をしている自転車を盗もうとしないので、防犯登録をしている自転車は盗まれにくくなります。
◆かぎをかける
自転車は日本でも盗まれやすいので、必ずカギをかけるようにしてください。電動アシスト自転車の場合は、バッテリーが盗まれることも多いので、気をつけてください。
知(し)っていますか?自転車(じてんしゃ)保険(ほけん)の重要性(じゅうようせい)とメリット
自転車で歩行者とぶつかって、相手にけがをさせてしまったときに、相手に十分な治療費などを払う必要があります。そのため、多くの地方自治体の条例によって自転車の保険へ入ることが義務づけられています。自転車で人にぶつかってけがをさせた場合など、けがの治療費や慰謝料などで思わぬ大金を支払わなければならないケースがあります。そのときに保険があれば代わりに払ってもらえます。自転車の事故についての保険には必ず入ってください。
自転車の事故をカバーする保険には次のようなものがあります。
・「自転車保険」などの名称で販売している傷害保険のオプション
・自動車保険のオプション
・火災保険のオプション
・クレジットカードなどについている保険
・個人賠償責任保険、日常賠償保険、賠償責任共済
技能実習生については、通常、受入れ企業などが実習生向けの保険をかけており、その保険で自転車事故もカバーされるようになっています。会社か監理団体(組合)に確認してください。
【参考(さんこう)】もっと知(し)りたい人(ひと)はこちらをcheck!
参照元:JP-MIRAIポータル (https://portal.jp-mirai.org/ja/live/s/rules/bicycle-traffic-rules)
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