ウズベキスタンの職業訓練
ウズベキスタンの職業訓練
ウズベキスタンでは、求職者、雇用されていない方々への職業訓練、海外での就労を目指す人々への派遣前研修等を提供する機関として、雇用貧困削減省の下に、モノセンター及び職業訓練センター(Vocational Training Center) が設置されています。これらの機関は、実践的な職業訓練を通じた人材育成に取り組んでいます。
モノセンター
モノセンター(Ishga Marhamat Monomarkazi)は、大統領令に基づき、雇用されていない人々等に対して、労働市場で重要の高い職業分野における短期の研修、起業支援を提供しています。 また、一時的に外国での労働活動を希望する個人を準備するために派遣前研修、外国語教育、帰国後支援を提供しています。技能認定機関としての機能もあり、WorldSkills International 基準に基づく卒業生の職業資格の評価等を行っています。雇用されていない方々への訓練は無償で提供されています。
モノセンターでの訓練は、建設、技術、サービス、IT等の分野で行われており、訓練期間は3か月のコースが多いです。各コースでは、約7割が実践的な訓練活動、約3割が理論的な学習に充てられています。国内外の企業と連携した訓練が実施されており、外国企業から訓練設備を提供されて訓練が行われているセンターもあります。雇用者のニーズに応じた訓練コースの設置も可能となっています。
海外への労働者派遣は、モノセンターでの訓練後、送出機関(対外労働移民庁、民間送出機関)により行われ、ロシア、ドイツ等の欧州諸国、韓国、トルコ、中東諸国等が目的地となっている。主に初級レベルの日本語教育を提供しているモノセンターも複数あります。
モノセンターでの訓練分野
〇建設分野:
左官、塗装工、レンガ職人、金属加工職人、アルミニウムおよびプラスチック加工職人
〇技術分野:
吊り上げクレーン操作者、電気技師、家庭用機器修理工、配管工、フライス加工、旋盤加工工、溶接工等
〇サービス分野:
美容師、理容師、ネイル スタイリスト、幼児教育のアシスタント、マッサージ師、裁縫師、料理人、菓子職人、ウェイター/ウエィトレス等
〇デジタル技術(IT):
コンピューター リテラシー、Web プログラミング、会計等
〇起業支援コース
〇外国語教育:英語、日本語、中国語、韓国語、ロシア語、トルコ語等
〇移民労働者向け事前研修・帰国後支援
職業訓練センター
KOICA(韓国国際協力団)の支援により、雇用貧困削減省の下で職業訓練センターが設置され、国内求職者向け訓練と供に海外への移民労働者向けの訓練も実施しています。センターは国内5か所(タシケント、サマルカンド、フェルガナ、ウルゲンチ、シャフリサブス)に設置されています。訓練分野としては、機械、電子、自動車整備、溶接・旋盤、建設、IT等の産業分野が中心で、6か月間の研修を実施し、その後に連携企業で2か月間のインターンシップを実施し訓練を修了するとディプロマを得ることができます。短期(1か月~3か月)海外就労者向け短期研修を行っているセンターもあります。海外への労働者派遣は、韓国への送出が多いですが、日本への派遣実績を有するセンターもあります。
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