日本の郵便サービスについて ―私の体験から
日本の郵便サービスについて ―私の体験から

日本の郵便制度は、世界でも特に信頼性が高く、効率的で、よく整備されていることで知られています。私は1年間日本に滞在した際、何度か日本の郵便サービスを利用した経験がありましたが、そのたびに手続きの分かりやすさ、配達の時間の正確さ、そして丁寧な接客対応に感心させられました。母国と日本の郵便制度が異なるので、日本から手紙や荷物を送る方法が最初は少し戸惑うかもしれません。本記事では、日本の郵便システムの基本的な仕組みや、特にウズベキスタンから来日する留学生や就労予定者にとって役立つポイントを紹介します。
日本の郵便制度とは?
日本の郵便サービスは「日本郵便(にっぽんゆうびん)」と呼ばれ、もともとは国営でしたが、2007年10月1日に民営化されました。日本郵政株式会社は、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険等から構成される日本郵政グループの持株会社です。日本全国には、離島や山間部、小さな村を含めて、2万4千以上の郵便局があります。この広いネットワークによって、どこに住んでいても安定した郵便サービスを受けられる体制が整っています。
郵便物はどのように届けられるのか?
ステップごとの詳しいガイド
日本に住んでいると、母国の家族や友人に荷物を送りたい場面がよくあります。特にウズベキスタンのように、EMS(国際スピード郵便)が一時停止されている国では、どの方法を選ぶべきか、どう準備すればよいか迷うことも多いだと思います。ここでは、日本郵便を使ってウズベキスタンへ荷物を送る方法を、ステップごとに分かりやすく解説します。
① 配送が可能かどうかを確認する
(例:日本郵便)
まず最初に確認すべきなのは、現在ウズベキスタンへの国際郵便が可能かどうかです。日本郵便の「国際郵便物の差出可否」では、各国・地域への配送状況が最新の状態で掲載されています。
【確認方法】
日本郵便のウェブサイトには、国際郵便の「料金・配達日数を調べる」機能があって、アクセスすると、以下の4つの情報を入力することになります。
ステップ1:送る荷物の種類を選択
例:手紙、EMS、小包など、自分が送りたい形式に応じて選びます。
ステップ2:荷物の重さを選択
例:100g、500g、2kgなど、なるべく正確に選択してください。
ステップ3:発送元の都道府県を選択
どの県から送るかを指定します(例:東京都、大阪府など)
ステップ4:送り先の国・地域を選択
今回は「Uzbekistan(ウズベキスタン)」を選びます。
ステップ5:「料金・日数を表をクリック
→ このボタンを押すと、選択した条件に基づいて:
・利用可能な配送手段(例:EMS、航空便、船便)
・それぞれの送料
この機能は英語にも対応しているため、日本語が苦手な方でも安心して利用できます。
また、実際に郵便局の窓口に行って直接相談すれば、職員の方が丁寧に使い方を教えてくれます。
② 荷物を準備する
次に、送る荷物をしっかりと梱包します。破損を防ぐために、ダンボール箱(郵便局で購入可能)やクッション封筒などを使うのが理想です。
【注意点】ウズベキスタンへの発送が禁止されているもの(例:リチウム電池、可燃性物質など)は同封できません。
禁止品・制限品の一覧は下記URLで確認できます。
詳しくはこちらからご覧ください。
③オンラインで送り状を作成する
2024年3月1日から、日本郵便では手書きの送り状(ラベル)は原則受付不可となりました。オンラインで作成する必要があります。
【作成方法】
「国際郵便マイページサービス」でアカウントを登録(無料)
このリンクにアクセスすると、PC版とスマートフォン版、それぞれのサービス利用画面が表示されます。
登録はPCからでもスマートフォンからでも可能で、ユーザー向けにそれぞれ専用のマニュアルが用意されています。
今後は、そのマニュアルに沿って進めていきます。
*「国際郵便マイページサービス(Japan Post)」を利用する場合、CN22 や CN23(税関申告書)は自動的に生成されます。
つまり、別に自分で税関用紙を用意したり、事前に印刷する必要はありません。
④ 近くの国際郵便対応の郵便局を探す
事前に日本郵便のウェブサイトで、国際郵便が利用可能な最寄りの郵便局を検索しておきましょう。
詳しくはこちらからご覧ください。
⑤ 郵便局に荷物を持ち込む
荷物とPC又はスマートフォンで作成した送り状を持って、郵便局に行きます。
念のため、在留カードなど本人確認書類を持参しておくと安心です。
注意:受付で荷物のサイズと重さを計測し、料金が決まります。その場で支払いを済ませます。(現金・カード利用可)。
⑥ 追跡番号を受け取る
発送手続きが完了すると、レシートと一緒に追跡番号(Tracking Number)が発行されます。この番号を使って、荷物の輸送状況をインターネットで確認することができます。
日本郵便の追跡システムについて
日本郵便では、すべての書留郵便やEMS(国際スピード郵便)に対して、13桁の追跡番号(例:EG123456789JP)が発行されます。
この番号を使えば、荷物が「引受」「発送」「到着」「配達完了」など、どの段階にあるかをオンラインでリアルタイムに確認できます。
郵便局で使える日本語フレーズ一覧(外国人向け)

日本の郵便局では、英語が通じにくい場面もありますが、簡単な日本語フレーズを使えば、スムーズに荷物を送ることができます。
税金について
1.税金(関税)とは?
日本からウズベキスタンへ荷物を送ると、受け取り側が税金(関税)や通関手数料を支払う必要がある場合があります。これはウズベキスタンの法律によって定められており、「海外からの物品の輸入」とみなされると課税対象になるのです。
荷物の申告価格が一定額を超えると、ウズベキスタン側で関税や追加の税金が課される場合があります。
CN22・CN23とは?
CN22・CN23は、日本郵便の**国際郵便に必要な「税関申告書(customs declaration form)」のことです。これにより、郵便局・税関は中身や価格を把握し、課税対象かどうか判断できます。
CN22:小型包装物や軽量な荷物(だいたい2kg以下)
CN23:詳細な申告が必要。別紙にして貼付する形式。通関書類として扱われます。
大切なチェックポイント:
日本からウズベキスタンに荷物を送る際に、スムーズに手続きを進めるために以下のポイントにご注意ください。
・受取人の住所は必ずローマ字(アルファベット)で正確に記載しましょう。
・可能であれば、自宅で事前に税関申告書(CN22またはCN23)を記入しておくと安心です。
・一部の郵便局では英語を話せる職員がいない場合もあります。
・追跡番号とレシートは、配達完了まで必ず保管してください。
・原則手書きの送り状は使用できません。
「国際郵便マイページサービス」を利用して、ラベルをオンラインで作成する必要があります。
・EMS(国際スピード郵便)は現在ウズベキスタン宛には利用できません。
・受取人の地域名(例:タシケント、サマルカンドなど)や追跡番号を、間違いなく正確に記載しましょう。
最後にひとこと:
日本からウズベキスタンへの荷物発送は、しっかり準備すれば難しくありません。ただし、配送方法の可否やラベル作成など、最新のルールに従うことがとても重要です。
迷ったときは、郵便局の窓口で相談するのもよいだと思います。
この内容は、私自身の経験をもとにまとめたものです。少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
シトラ ウリンボエワ
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