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ウズベキスタンの雇用システムと全然違う!日本型雇用慣行とは?

ウズベキスタンの雇用システムと全然違う!日本型雇用慣行とは?

1. 新卒一括採用 年功序列型賃金 終身雇用

日本の雇用システムには、日本で働きたい人が知っておくべき三つの大きな特徴があります。それは「新卒一括採用」、「年功序列型の賃金」、「終身雇用」です。

「新卒一括採用」

卒業予定の学生を同じ時期にまとめて採用することです。ウズベキスタンでは就職活動の時期は決まっていませんが、日本の場合(特に大学生)、就職活動の時期が決まっています。大体は3月頃から企業説明会やエントリーシートの提出がはじまり、その後、書類選考・採用面接が行われます。6月頃には約78割が就職の内定を得ています。逆に言うと、6月頃には募集を終えている企業も多いので、日本で就職したい人は遅れずに就職活動を行う必要があります。

また、新卒一括採用は留学生が日本で就職するための大きなチャンスです。なぜなら、欧米では就職するために就労経験や専門性を求められることが一般的なので、新卒者が就職することはかなり大変です。一方、日本では新卒者の採用が一般的です。日本では、就労経験や専門性よりも将来活躍できるポテンシャルを重視します。そのため、日本における留学生の就職率は欧州と比べても高水準です。たとえば、日本では2024年大卒者の就職率は98%でした(NHK参照)。一方で、ウズベキスタンの2024年大卒者の就職率は41%でした(kun.uz参照)。

「年功序列型の賃金」

年齢や勤続年数が上がるごとに給料も上がる仕組みです。ウズベキスタンでは、職務(job)および勤続年数と賃金が紐づいていることが通常ですが、日本では職務の内容よりも年齢・勤続年数が賃金と連動します。若いときはなかなか高い賃金をもらうことは難しいですが、勤続年数が1020年と長くなるにつれて賃金も高くなる仕組みです。もっとも、年功序列型の賃金では意欲や能力がある優秀な若者・留学生などの人材確保が難しいので、優秀な人には年齢に関係なく高賃金を支払う仕組みを導入する企業も増えてきています。

「終身雇用」

企業が業績悪化や倒産などしない限り、労働者を定年まで雇用し続ける慣行です。労働者はいつでも会社をやめることができますが、会社が労働者を辞めさせることは難しいです。高度経済成長期に、企業は競争力を高めるために優秀な人材の囲い込みを行うようになりました。そのための策として、終身雇用は新卒一括採用や年功序列とともに定着し、日本的雇用慣行の特徴のひとつとなっています。

2. 日本型雇用の特徴~ウズベキスタンとの比較

日本の大企業では新卒で採用された人が定年まで働き続けることが多いです。会社を辞める人が少ないので、外部から転職者を採用する会社も少ないです。需要に応じて臨機応変に労働者を採用することが難しいので、一度採用された労働者は、多様な業務に対応できるように、専門分野とは関係なく様々な部門に配属されることが多いです。たとえば、法務の学位を取ってA社に入社したらまずは経理部門に配属され、3年後には営業部門に配属され、3年度に広報部門に配属されるといったことがよくあります。それに対し、ウズベキスタンでは自分の専門に関する職種で、様々な企業を移動することが多いです。たとえば法務の学位を取ったティムールさんは、B社で法務の職に就き、次はC社で法務の職に就くといったように、職務を中心にキャリアを積んでいきます。

日本とウズベキスタンで、なぜこのような違いがあるのでしょうか?それは雇用システムの違いによります。日本の伝統的な企業では、学校から学生が卒業するタイミングに(通常4)、会社が一斉に労働者を採用します。やるべき仕事・時間・場所が原則無限定で、会社の命令に従って何でもやることが期待されます。担当していた職務がなくなった場合でも解雇されずに他の職務に従事することが一般的です。長期間同じ会社で働き続けることが想定されているので、社内教育システムが充実している場合が多いです。

3. おわりに

以上で説明したように、日本の大企業を中心とした雇用システムは、「新卒一括採用」、「年功序列型の賃金」、「終身雇用」などのウズベキスタンにはない特徴を持っています。もっとも、外国人には特別な雇用システムを適用する企業もあるなど、雇用システムも多様化しています。日本でキャリアを形成したい人は、自分が興味のある業種・企業がどのような雇用システムを導入しているか把握したうえでキャリア形成を考えることをおすすめします。先輩たちの体験談も載せているので、参考にしてください。

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